営業・管理系

開発管理

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2014年新卒入社 国際関係学部卒

就活は縁です。
上手くいかなくても自分を否定せず目標を見据えて。

自社商品を扱うメーカー、グローバル展開する会社。2つの条件が揃った白光

私は就職活動の際、2つの軸を持って会社を選びました。1つの軸はメーカーであることです。自社商品に誇りと自信を持ち、「これが私たちの商品です」と言える社会人に憧れがありました。

もう1つが海外展開をしている会社であることです。海外に興味があり国際関係の学部に通っていましたので、広くグローバル展開している会社で、英語を使った仕事をしたいと思っていました。この2つの条件に合致していたのが白光でした。

入社後、最初の1年間は研修で製品の修理を経験した他、今も所属するR&Dセンターの中でいくつかの部署を経験しました。2年目以降は知的財産管理(知財管理)を担当しています。

知的財産係への配属は、面接時に決まりました。私が新卒の年は国内の営業事務しか募集がなく、英語を使う機会はなさそうだなと思いながら応募したのですが、面接が進む中で、採用担当の方から国内の営業事務ではなく、知的財産の管理に興味がないかと問われました。調べてみると知財管理の仕事は面白そうだし、英語を使う機会もありますので、私には合っていると思って入社を決めました。

知財管理係としてはまず、知的財産管理技能検定の勉強をしながら、知的財産制度の基礎を勉強しました。また、理系出身でもなくベースとなる技術の知識もありませんので、皆さんに教えていただきながら知識を蓄えました。当時、よく一緒に仕事をしている外部の弁理士さんから「5年ぐらいは勉強しないと、なかなか知財としては1人前としてやっていけないよ」と言われて、「5年もかかるのか」と思った記憶があります。

実際、1人で判断して、それなりにやっていけるようになったのは5年が経った頃です。配属されてしばらくは2人の先輩のどちらかにつく形で仕事をしていましたが、5年目に入った頃、1人の先輩が産休に入ることになり、否応無しに主担当として業務を行うことになりました。不安もありましたが、「大丈夫だから」と言われ、周りの人に助けていただきながら慣れていきました。

顔も知らない相手に、文字と図面だけで発明を正しく伝える難しさと面白さ

知財管理係が担うのは、当社が保有する特許、意匠、商標などの特許庁への出願や登録までのやりとり、さらに登録後、有効活用に向けた管理業務全般です。例えば特許の出願は、新商品開発する際に出てくるアイデアを設計者から聞き取ることから始まります 。

全ての商品に対し試作品を作る前の段階で、新しい機能、苦労した点などを聞き取り、特許や発明になりそうな要素があれば、過去に同じような発明がなされていないかを調査し、出願できそうであれば社内で承認を取り、出願に向けて動き始めます。出願・登録は、日本だけではなく、アメリカ、中国でもします。アメリカへの出願では、調査や資料作成、メールのやりとりなどで英語力が活かせます。

知財管理業務の重要なポイントは、設計者への聞き取りです。例えば、申請書類に「加熱工具」と書くか、「はんだこて」と書くかで特許権が及ぶ範囲は変わります。製品を正しく理解するだけではなく、その技術やアイデアは該当製品以外にも応用できるものなのかどうか、特許権をより広い範囲で有効に活用できるものにするため、客観的かつ広い視野に立って質問する力をつけなければなりません。

一方で、知財の登録や管理にはお金も手間もかかりますので、出願するアイデアや発明は吟味が必要です。上長の目から見ても出願する価値があるかどうかをチェックした上で出願します。また特許権の存続期間は出願から最長20年ですが、権利を維持するには毎年「特許権年金(特許料)」を納付する必要があります。しかもその額は年が経てば経つほど高くなります。そのため登録後も、お金をかけて保有する必要があるかどうかを判断するため、1年に1回、特許ごとに見直しています。

この仕事の醍醐味は、白光を知らない人に、文字と図面だけで正確に情報を伝えるところにあります。このような仕事は珍しいと思います。私達は特許庁の審査官とは直接会うことはありません。営業はお客様と直に会ってコミュニケーションを取りますが、それが一切ない状態で、書面だけで私達の発明を、誤解を生まずに理解してもらうことが非常に難しい反面、面白いところでもあります。やはり自社商品には愛着も湧きますので、商品の良いところはぜひ特許にしたいという気持ちは強いです。

子育て中の事情に配慮し、会議の時間も合わせてくれる、温かみのある職場

現在の課題は知財の活用促進です。せっかく特許取得、意匠登録などができても社内で活用されなければ意味がありません。例えばカタログやチラシに、「特許出願中」あるいは「取得済み」の表記をするなどPRへの活用が可能です。商標もたくさん持っていますが、社内共有が進んでいません。

そこで、社員の皆さんに知的財産について知り、活用していただけるよう、周知活動に力を入れています。全社に向けたメールやセミナーでの周知を行うなど、今後も継続して会社全体の知的財産に関する意識を上げていきたいと考えています。

私が所属する開発管理課は温かみのある職場です。私は現在、育児のため時短で働いているのですが、会議の時間を私の都合に合わせて早めていただいたり、会議の途中で保育園のお迎えで退社させていただいたりしても、一緒に働く皆さんは嫌な顔をせずに融通を利かせてくださいます。優しい皆さんがサポートをしてくださる分、限られた時間の中できちんと仕事ができるよう頑張らなければいけないと思っています。開発管理課は女性が多く、知財管理の先輩をはじめ育児経験がある方もいらっしゃるため理解していただけるところはとてもありがたいと思っています。また、最近は、社内制度として小学校3年生まで時短勤務を選択できるようになりました。

一緒に働く仲間として迎えたいのはいろいろなことに興味を持てる方です。何が仕事につながるかわかりません。いろいろなことに興味を持って取り組めれば、新しい視点が生まれます。そういった一人一人の積み重ねによって、より良い会社になれるのではないかと思います。

私は就職活動の際、なかなか内定が出ませんでした。自己肯定感が下がる中で、白光に拾っていただき現在があります。就職は合うか合わないかという要素が非常に強いです。縁もあると思いますので、自分を否定せず、目標をしっかり見据えて活動していただきたいです。

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